この記事で解決できること
- 経理未経験でも派遣で働ける理由が知りたい。
- 派遣で働くメリットが知りたい。
- 未経験でも通用するためのコツはあるの？
こんな悩みを解決します。
日商簿記3級、経理・契約5年、給与・社保5年のよんちゃわんが説明いたします。
派遣経理の仕事に興味はあるけれど、「資格も経験もない自分にできるのかな？」と不安に感じている人もいるでしょう。
実は経理未経験からでも派遣で働くことは十分可能です。
なぜなら派遣経理の多くは、基本的な業務からスタートできるため、知識ゼロからでも少しずつスキルを積み重ねられるからです。
派遣じゃないけど、私も未経験で経理職をスタートしましたが、ちゃんとできましたよ。
やることは一緒。
この記事では、未経験からでも安心して経理派遣を始められるように詳しく解説します。
記事前半では「経理未経験者が派遣で働くメリット」について、後半では「経理業務で必要なスキル」についても解説します。
経理未経験でも派遣で働ける理由
派遣で経理で働くというと、「簿記資格がないと難しそう」「数字に強くないと無理」というイメージを持つ人も多いのではないでしょうか。
ですが派遣の経理職は、未経験者でも就職しやすい環境にあるんです。
なぜかというと派遣先によっては基本的な業務から任されるケースが多いためです。
また仕訳入力や伝票処理などの基本業務は作業レベルに落とし込まれていることも多く、普段の経理業務の中で徐々に慣れていけるからです。
経理未経験者が派遣で働くメリット3つ
経理未経験からスタートするなら、派遣という選択はとても現実的です。
派遣で経理職を始めると、正社員にはない多くの利点があります。
ここでは特に、未経験者にとって大きなメリットを3つに分けて紹介します。
経理未経験者が派遣で働くメリット3つ
職に就けやすい
まず、派遣は未経験からでも採用されやすい傾向があります。
正社員募集では「経理経験3年以上」とか「簿記2級必須」といった条件がつくことが多いですが、派遣求人では「未経験OK」や「簿記3級レベルで可」といった案件は多くあります。
つまり未経験でもOKの求人が多いということは、派遣登録から就業までが短期間で、派遣の経理職は採用のハードルは低めと言えます。
早く働き始めたい人や経理職にチャレンジしてみたい人にはおすすめです。
実務経験が積める
次に、派遣で働くメリットは、経理の実務経験を積めることです。
経理の正社員求人では、未経験者がいきなり応募しても難しいのが現実。
ところが派遣であれば、簡単な補助業務から始めて、徐々にステップアップできます。
実際に経理の現場で、伝票処理・仕訳入力・請求書作成など、経理の基本スキルを身につけられるのは大きな強みです。
また経理業務の特徴は日々、月次、年次で業務がルーティン化されているところですが、その流れを経験できるのはさらに大きなメリットです。
現場で使われている会計ソフトも覚えられますしね。
資格取得の時間ができる
メリットの最後は、派遣で働くことで資格の勉強時間を確保しやすくなります。
なぜかというと、経理は繁忙期と閑散期が予めわかっていて、急な対応が発生することも少ないため、繁忙期以外は定時退社が可能なためです。
また派遣という立場から、契約外の仕事を追加で振られることはないため、残業もなく自分の時間を確保しやすいと言えます。
例えば簿記２級や３級の資格勉強をしながら、会社では伝票処理や仕分入力などの実務をすれば資格勉強の理解度も高まります。
仕事と勉強の両立がしやすいわけです。
経理未経験者が派遣で働く場合の注意点2つ
派遣で経理職に就くことは、未経験者にとって良いスタートになりますが、注意しておきたいポイントもあります。
派遣の経理は業務の範囲が限定されたり、仕事内容や待遇が求人ごとに違うので、よくよく事前確認を怠らないようにしましょう。
注意点2つ
経理以外の雑用もある
派遣経理の仕事には経理以外の雑務も含まれる場合があります。
実際に派遣先によっては、経理補助業務のほかに、以下のような事務的作業を任されることがあります。
正社員でもないのに？って思いますよね。
とはいえ経理の実務とは直接関係ない雑務も、実際に会社の経理の現場ではコミュニケーションの一つ。
またせざるを得ない場面もありますから、その時は対応できるようにしておくのが好ましい。
そのため経理の実務経験をしっかり積みたいという明確な目的がある人は、派遣契約の内容に含まれているかどうかもよく確認したほうがいいですね。
重要な仕事は任されない
もう一つの注意したいポイントは、派遣社員は重要な経理業務を任されにくいという点です。
ましてや未経験の場合は、仕訳入力や伝票整理など、決められた作業を正確に行う業務が中心になるのは当然でしょう。
そのため決算処理や財務分析などの専門的な業務を経験できないまま契約期間が終わってしまうケースもあります。
一方で会社側からすれば、人手が足りなくて派遣の経理職を求めたのならそれは当然の流れです。
経理職を育てる目的はありません。
しかし、経理未経験者にとってこれは逆にチャンスでもあります。
ここで基礎的な業務を確実に身に着けて、資格取得などに時間を有効に使えば、次へのステップアップにつなげることができます。
会社が派遣を利用する理由は、人手が足りないからです。高いレベルの仕事をしてもらおうと考えているからではない。
経理未経験者が派遣で経理職になる方法2つ
経理未経験者が派遣を活用して経理職になるには、何度も言いますが実務経験を積みながら正社員を目指すのが一番効率的です。
「未経験からでも経理の仕事に就けやすい」という 派遣の強みを生かして、まずは派遣社員として現場で経験を積んで、スキルと自信を育てていくのがベスト。
実際に経理の派遣を経験してステップアップするケースを2つ紹介します。
派遣を経験してステップアップする方法2つ
派遣先で実務経験を積んで転職
最も現実的なのが、派遣で実務経験を積んで転職する方法です。
経理の転職では「実務経験」が重視されるので、未経験のまま応募できる求人は限られます。
しかし、一度派遣で経理の仕事を経験すれば、「経理実務経験あり」として職務経歴書にも書けるので、応募できる求人の幅が一気に広がります。
たとえば、派遣先で以下のような業務を担当できれば、十分な経験として評価されます。
こうした基本業務をこなしつつ、簿記などの資格取得を進めて、次のステップへの準備をしましょう。
派遣先で直接雇用
もう一つの方法は、派遣先で直接雇用（正社員登用）を目指すことです。
派遣として働いているうちに、仕事の正確さや責任感が評価され、会社から「正社員として働いてほしい」と声をかけられるケースも少なくありません。
また派遣の種類も一つではないので、自分がどういうふうに働きたいかによって、正社員への道を探るのもいいですよ。
| 派遣タイプ | 期間 | 期間満了後の選択肢 |
|---|---|---|
| 紹介予定派遣 | 最長6か月 | 最長6か月の派遣期間後に正社員として採用される前提の働き方 |
| 一般派遣 | 最長３年 | ・派遣先で直接雇用 ・派遣先で部署異動 ・派遣元と無期雇用契約 |
とはいえ直接雇用になるかどうかは、派遣先側の事情にも左右されるので、必ずアプローチがあるとは限らない点も注意です。
もちろんあなたにも選ぶ権利はありますからね。この会社では働かないとか。
経理未経験でも派遣で通用するコツ3つ
ここで未経験でも派遣経理で通用するコツとして、事前に身につけておくべきスキルや意識しておきたいポイントを紹介します。
これだけ身に着けていれば、スムーズに業務を進められます。
経理業務で必要なスキル3つ
一つずつ解説します。
簿記の知識
経理未経験者が派遣で働くなら、まずは簿記の知識を身につけることが大切です。
なぜなら 簿記は経理の基本だからです。
帳簿のつけ方や仕訳の考え方を理解しておくことで、業務内容の理解が格段に早くなります。
実際、派遣会社や企業の求人でも「簿記3級以上を歓迎」とするケースが多く、資格を持っているだけで応募できる案件の幅が広がります。
簿記の知識があれば、実際の業務の中で伝票処理や仕訳入力などの業務も自信を持って行えます。
また業務の合理化が進んだ経理の現場でも、ミスに早い段階で気付けるため仕事を効率的に進められます。
とりあえず簿記３級程度の知識があれば、経理の現場ではやっていけます。
エクセル操作
パソコンスキルのうち経理で最も役立つのは、エクセルが使えることです。
エクセルは経理業務のほぼすべてで使用されるため、操作に慣れておくと業務をスムーズに行えます。
例えば仕訳や伝票の集計、経費の管理など、はすべてエクセルで行われることが多いです。
一般的な操作に加え、よく使う関数やピボットテーブルなどを使えれば、業務効率が大幅に向上します。
ついでに経理ソフトも使いながら慣れていきましょう。少なくとも問題があればマニュアルを見て対応できる程度になるともっといい。
経理に必要なパソコンスキルについて詳しくはこちらの記事も読んでみてください。
【初心者向け】経理で必要なパソコンスキルを解説｜準備は独学でも大丈夫
コミュニケーション力
最後に経理は、数字だけでなく「人とのやり取り」が非常に重要です。
多くの会社では経理の仕事はチームで行っているため、経理未経験者ほど丁寧な対応と明るいコミュニケーションを意識することが必要です。
また他部署との連携や、外部関係者（会計士・税理士など）とのやりとりの際は、相手に分かりやすく伝える力が求められます。
例えばミスをしたら直ぐに上司に報告または同僚に相談する。これも普段のコミュニケーションがとれていてこそです。
（私は見た！）派遣から直接雇用へ
経理という専門性のある業務での派遣は、派遣先で業務に取り組む姿を評価されていれば、期間満了後のステップアップは選べる側に立てるイメージがあります。
なぜかというと実際に私の職場でも、一般派遣で経理にやってきて、その後直接雇用になった人がいるからです。
彼女は経理未経験ではありませんが、３年超から数年にわたり派遣で弊社で勤務した後に直接雇用になりました。
3年経過時点で、最初の弊社からの「直接雇用も可能ですよ」という申し出は選びませんでした。
しかし３年経過後も派遣のまま変わらず経理で継続勤務したので、当然のことながら弊社の経理の流れや事情をよく理解しています。
さらに数年後、再び弊社側が人材を確保をしたかったタイミングと本人の希望が合ったのでしょう、彼女は弊社の力になる人材として直接雇用となりました。
直接雇用になったら、これまでよりも重要な業務を担当するようになりましたよ。
普通の一般事務ではなく経理という専門性のある職種だから、直接雇用へのチャンスは広がったんでしょう。
経理未経験者は派遣で働いてステップアップを目指そう
経理未経験でも派遣で働くことは十分に可能です。
経理未経験者が派遣を利用して働くメリットは次の3つです。
- 職に就けやすい
- 実務経験が積める
- 資格取得の時間ができる
派遣なら未経験OKの求人が多く、実際に働きながら基礎的な業務から経験を積めるので、スキルアップのベースをしっかり作れます。
もちろん、派遣経理には雑務が含まれる場合があったり、重要な業務を任されにくい面もありますが、経理未経験者にとっては経験を積める大きなチャンスになります。
自分がどのように働きたいか目的を明確にして派遣を利用すれば、派遣先での直接雇用や転職も夢ではありません。
経理職で働く場合、特に以下の3つを意識しておきましょう。
- 簿記3級程度の知識を身につける
- エクセル操作に慣れる
- コミュニケーションを大切にする
経理未経験だからこそ、派遣を上手に活かして、経理職でステップアップを目指しましょう。
ここまで読んでいただきありがとうございました。