この記事で解決できること
- 経理がつまらないと感じてしまうのはなぜ？
- 初心者でも前向きに働けるコツはある？
- 経理を楽しむための具体的な対策を知りたい。
こんな悩みを解決します。
日商簿記3級、経理・契約5年、給与・社保5年のよんちゃわんが説明いたします。
特に初心者ほど経理の仕事は「地味」「つまらない」と感じてしまいがちですが、その原因は業務の特徴を知らないまま始めてしまうことにあります。
でも初めに経理業務の特徴を知り、ポイントを押さえた工夫次第で経理業務は快適に取り組めるようになります。
なぜなら経理未経験から始めた私も、一度も経理をつまらないと感じたことがないからです。
記事前半では「経理の特徴やつまらなく感じる原因」を、後半では「経理をつまらなくしない方法」を解説するので、じっくり読み込んでくださいね！
経理業務の特徴
会社にとって経理は重要な役割を担っていますが、仕事のイメージは「地味」「つまらない」と言われがちです。
経理はどうしてそう感じられやすいのでしょうか。
経理初心者にわかりやすく、まずは経理業務の特徴をサクッと確認してみましょう。
特徴は2つ。
業務のスケジュールが決まっている
経理は年間を通して業務のスケジュールが明確です。
経理担当者は、毎月同じ時期に同じ業務を行っています。
会社によって若干内容は異なりますが、たとえば、
- 月初：請求書の発行・仕訳の入力
- 月中：給与計算や税金の納付
- 月末：月次決算の整理
私の職場は、給与計算は人事課がしているので、人事課から給与データが届くのを待って支払いだけでしたけど。
毎月やることが決まっているので、慣れるまでは単調に思えるかもしれません。
さらに決算期や税務対応など、年に数回だけ発生する繁忙期もありますが、これも毎年同じ時期に同じ業務を行っています。
つまりいつ何をするかが決まっているので、予定通りに業務を進めやすいというのが特徴です。
ルーティンワークが基本
経理はルーティンワークが多いです。
そして経理の大半は、会社のお金の動きを記録する仕事です。
毎日の入出金確認や伝票処理、会計ソフトへの入力など、繰り返しの作業が中心になります。
また日々のルーティンワークは、簿記などの知識がなくてもこなせるようにマニュアルが作成されている会社も多いので、経理未経験者も安心してとりくめる環境です。
つまりルーティンワーク業務をこなすうちに、仕事の正確さや効率の向上を目指せるという特徴があります。
経理業務がつまらない原因5つ
経理初心者は、なぜ経理業務を「地味」「つまらない」と思ってしまうのかを知れば、つまらなさの正体を理解し、前向きに働くコツをつかむことができます。
ここでは、経理がつまらないと感じやすい5つの原因を解説します。
単調な作業が多い
経理はルーティンワークが中心で、慣れると単調に感じやすい仕事です。
経理の主な業務は、仕訳入力・請求書処理・給与計算などの繰り返し作業ですが、毎月同じサイクルで行うため、変化が少なく「またこの作業か…」と感じやすくなります。
例えば仕分け入力などは、誰でもできる前提で作業レベルに落とし込まれている場合もあり、自分で考えながら作業する機会も奪われている状態です。
なので少し慣れてくると、単調な業務にうんざりするかもしれません。
閑散期と繁忙期の差が大きい
時期によって仕事量の差が激しいため、モチベーションの維持が大変です。
経理には、繁忙期（決算期・月末）と閑散期（決算明けなど）があります。
繁忙期は残業が増え、集中して作業する日々が続く一方、閑散期は急に仕事が減って暇に感じることも少なくありません。
つまり忙しすぎても辛いし暇すぎても辛いため、「つまらない」に行き着く可能性があるわけです。
業務が細分化されすぎて自己評価が下がる
経理業務の流れの一部分だけを担当すると、自分の仕事の価値が見えにくくなります。
会社の経理は、業務が細分化されていることも多くあります。
たとえば、「仕訳入力担当」「請求書処理担当」「経費精算担当」といった形で経理業務の一部分のみを担当している場合です。
忙しい日々の業務をこなしているだけでは、自分の担当する作業の重要性まで頭が回りません。
その結果、「単なる事務作業をこなしているだけ」と感じてしまい、自分の仕事をつまらないと評価してしまう可能性があります。
地味すぎる（特に初心者は）
経理は会社の奥の仕事というイメージがあるため地味に感じます。
例えば営業のように数字で成果をアピールできるわけではなく、経理の仕事はミスがなくコツコツこなしていくことで評価されます。
ミスなくこなして当たり前の空気の中、失敗するとすぐに気づかれ注目を浴びます。
結果的に、もくもくと作業することになり、地味だとしみじみ感じることでしょう。
閉鎖的な環境
経理は関わる人が限られるので、刺激が少ない環境になりやすいです。
経理は社内の他部署とのやり取りはあるものの、日常的に関わるのは同じメンバーばかり。
特に小さな会社では、人間関係が固定化しやすいので、一度こじれると辛い職場環境になってしまいます。
忙しさの合間にコーヒーブレイクで給湯室に行ったとき、仲のいい同僚と遭遇した時はホッとした。
経理で働くメリット3つ
経理は会社にはなくてはならない専門職です。
「経理はつまらない」と感じてしまうのは、目の前の業務だけを見ているときかもしれません。
当然メリットもあります。
ここでは、経理で働くメリットを3つに絞ってわかりやすく解説します。
会計の知識が身につく
経理の仕事を続けることで、会計のながれを知ることができ、会社の経営状態も読めるようになります。
“お金の知識”が身につくので、自分のお金の管理にも役立ちますよ。
お金の知識は一生モン。
会社に必要とされる職種
経理は会社のお金にかかわる仕事なので、どんな会社にも欠かせない職種です。
請求書の発行、経費処理、決算書作成など、経理の仕事が止まれば会社の経営も止まってしまうからです。
そのため安心して任せられる知識と経験とコミュニケーション力のある人材は重宝されます。
また経理のスキルは業界を問わず通用するので、転職にもメリット大と言えます。
ワークライフバランスが良い
経理はプライベートを大切にしながら長く働ける職種です。
土日は休みの会社も多くなりました。
それに加えて経理は、下記の理由から残業は少なく、定時退社もしやすいので、年間を通して安定した働き方ができるのが特徴です。
ワークライフバランスがいい理由は2つ。
- 年間の業務スケジュールが決まっているので仕事の調整がしやすい。
- 経理業務は合理化がしやすい。
自分のペースを大切にしたい人にはぴったりではないでしょうか。
経理業務をつまらなくしない方法3つ
結論から言うと、経理業務をつまらなく思ってしまうのは、やりがいや目的を見つけられないからです。
ルーティンワークに飽きてくると、モチベーションを保つのも簡単ではありません。
しかし、少しの工夫や意識の持ち方で、経理の仕事をより前向きに楽しめるようになります。
ここでは、経理を“つまらない仕事”にしないための3つの方法を紹介します。
簿記などの資格取得
資格取得を目指すことで、経理の仕事が「学びの場」へと変わります。
簿記や会計の資格勉強を始めると、日々の業務の意味が深く理解できるようになります。
たとえば仕訳一つとっても、「なぜこの勘定科目を使うのか」「この数字が最終的に決算書にどう反映されるのか」というふうに、いつもの作業にグッと興味がわくわけです。
そうすると、マンネリ感も減り、簿記などの資格勉強も一気に進みますよ。
担当業務の変更
新しい業務に挑戦することで、仕事に刺激と成長を取り戻せます。
経理の仕事は複数人で業務分担しているのが一般的です。
もし今の担当が単調で物足りないと感じるなら、上司に相談して担当変更を検討するのも一つの手です。
たとえば、売掛金や買掛金の管理だけをしていた人が、月次決算や原価計算を担当するようになると、経理の仕組み全体を理解できるようになります。
これは確実にスキルアップにもつながります。
新しい挑戦を通して、日々の仕事が「成長の実感を得られる時間」に変わっていきます。
仕事の向き不向きはあるでしょうが、とりあえず６か月は一つの仕事を頑張ってみましょう。実体験からですが。
業務効率化を積極的にやる
単調な業務を「仕組み」で楽しく変えることで、経理の面白さが広がります。
経理の仕事には、データ入力や請求書処理など、手作業が多い部分が残っています。
まだ業務の効率化・自動化が進んでいないなら、Excelマクロの活用や、会計ソフト・自動化ツールを導入するなど積極的に改善の提案をしてみては。
少しでも改善が進めば、成果として自信につながります。
さらに個人でも作業を減らす工夫をすることで、自分の仕事の効率化を成功させましょう。
業務の合理化に取り組んだプロセスは、経理に取り組む余裕を生んだり、さらに経理を楽しい仕事に変化させるでしょう。
特に時間的な余裕は、ステップアップやスキルアップに費やせますね。
経理初心者の私は経理がつまらなくなかった件
結論から言うと、私は一度も経理業務をつまらないと思ったことはありません。
なぜなら、とても忙しかったからです。
特に経理担当になって１０か月ほどは、残業しながら目の前の仕事をこなしていました。
では経理未経験で経理課に異動になった私が、どう過ごしていたかを２ステップで説明します。
step
1合理化と業務量適正化を猛アピール
職場の経理は独自の会計システム開発と導入で合理化は進められていました。
とはいえ大いに人力に頼る部分もまだあり、まさにそれは入力作業の繰り返し業務です。
当時の私が担当した業務の一部をキーワードで紹介します。
- 仕分け入力
- 未収金・未払金
- 入金確認・報告
- 振替伝票
- 請求書発行
- 稟議書作成・・・など
日々の業務をこなしていると、あっという間に月次の業務が来るという日常。
自分だけ残業しているのが目立って、それがストレスにもなっていました。
一番の原因は業務量の多さだと確信していたものの、スキルも実務経験もある人たちに私の状況を理解してもらうのは簡単ではありませんでした。
なぜなら業務のマニュアルがあるし、以前より業務の合理化はされているからというのが理由です。
私はそこから６か月かけて、月ごとに処理した伝票の件数や案件の進捗、残業時間などを数値化し、それを根拠に業務適正化を訴えました。
そしてついに、業務量の軽減や担当業務のシャッフルなどがされることとなりました。
やったー！
step
2簿記を勉強した
担当の仕事量が減ると、さすがに時間的にも気持ちにも余裕ができました。
同時に簿記３級の勉強を始めたところ、今まで分からないままやってた作業の意味がよく分かるようになって嬉しかったです。
経理未経験者が、意味が分かって仕分け作業するって面白いと目覚めた瞬間でもあります。
毎日休憩することも忘れて、その作業の意味も分からないまま目の前の仕事をこなしていた時、私が思っていたことは「簿記の勉強したい」でした。
当時の上司は担当業務を数か月で微調整することもあり忙しかったのですが、自分の成長とともに「嫌だ」とか「つまらない」などと思うことはありませんでしたね。
まとめ：経理業務を楽しくこなそう
経理が「つまらない」と感じるとき、その多くは 次の5つが原因です。
ただそれらは少しの工夫で、「楽しい」「快適」に転換できます。
特に意識したいのは次の3つです。
経理は地味に見えますが、実は 会社に欠かせない“専門職”。
会計の知識は一生ものですし、働き方の安定もしやすいです。
初心者のうちは悩むことも多いですが、少しずつ理解が深まると、仕事の見え方がガラッと変わります。
自分の成長を感じながら仕事するって、楽しくないですか？
自分のペースで大丈夫。
焦らず一歩ずつ進んでいきましょう。
ここまで読んでいただきありがとうございました。