この記事で解決できること
- 経理の勉強は何から手をつければいい?
- 経理初心者が身につけるべきスキルレベル
- 効率よく勉強を進めるためのコツ

こんな悩みを解決します。
日商簿記3級、経理・契約5年、給与・社保5年のよんちゃわんが説明いたします。
「早く経理の勉強をしなきゃ」と、経理初心者にはそんな焦りや不安を抱えている人は多いのではないでしょうか。
実際に私もそんな一人でした。
でも大丈夫でした。考え方を間違えなかったので、着実に経理業務をこなしていけましたよ。
この記事では、経理初心者が最初に理解すべき基本の考え方と、学ぶ内容をわかりやすく紹介します。
記事前半では「経理初心者が最初に理解すること」を、後半では「経理初心者に必要な勉強内容」を解説するので、じっくり読み込んでくださいね!
経理初心者がまず理解すること
経理初心者が何から勉強を始めたらいいかを考えるとき、まずは会計の流れを理解し、その中の経理をイメージしましょう。
会計は簡単に言うと、「日々のお金の流れを記録して、それをまとめたものを報告する」ことです。
そしてその一部である「日々のお金の流れを記録する」のが経理で、記録するのに使うのが簿記の技術です。

経理の役割がイメージできると、何を勉強してどんなスキルを習得するかで迷うことも少なくなるのではないでしょうか。
経理で必要なスキル

経理の仕事を始めるうえで大事なのが、「数字を正確に扱うスキル」と「効率的に処理するスキル」です。
具体的には次の3つになります。
経理で必要なスキル3つ
- 簿記の知識
- PC操作
- 会計ソフトの操作
この3つは基本スキルなので、仕事の正確さとスピードを担保するコツと言えます。
次では、それぞれのスキルを分かりやすく解説します。
1:簿記の知識
簿記の知識は、経理の土台と言ってもいいくらい重要です。
簿記とは、会社のお金の動きを「記録・整理・集計」して、経営の状況を数字で表す技術のこと。
例えば仕訳や勘定科目を理解することで、取引の内容を判断できるようになります。
簿記を知っているのと知らないのとでは、業務内容の理解のスピードが大きく変わります。
2:PC操作
特にエクセルが使えると、経理業務が格段にやりやすくなります。
経理の多くの業務は、パソコンで行われます。
関数を使った計算やデータの並べ替え、フィルタ機能、ショートカットキーなどエクセルの基本操作で作業時間を大幅に短縮できます。
例えば以下のような機能をよく使います。
- SUM関数:合計をすばやく出す
- VLOOKUP関数:データを自動で検索・照合する
- ショートカットキー(Ctrl+C/V/Zなど):入力効率を高める
3:会計ソフトの操作
会計ソフトの操作は、経理の現場では欠かせません。
今は多くの企業では、仕訳や帳簿作成に会計ソフトを使用するのが一般的です。
会計ソフトを使うと、次のようなメリットがあります。
- 仕訳入力から決算書作成まで自動で処理できる
- ミスが減り、正確な帳簿を作成できる
- データの集計や分析がスムーズに行える
経理初心者が目指すところ

経理に必要なスキルは、簿記の知識、PC操作、会計ソフトのすべてを使いこなせること。
とはいえ経理初心者には、どのレベルまでを頑張ってみにつければいいのかわかりません。
初心者の中には焦って、とりあえず経理に関係ありそうな資格(FP、MOS、日商簿記・・・)を勉強しようとする人もいるでしょう。
でも待って。
やみくもに勉強しても、集中力は続かず、疲労はたまり、効果を実感しないまま大事な時間を無駄にすることになりますよ。
- 自分が経理でどう働きたいか
- 業務をする中で、これが足りない、必要だと気付く
など「勉強する理由」を意識して勉強する内容をきめるべき。
実際に経理の現場で、経理初心者にまず求められるスキルは次の3つです。
- 簿記の知識:少しの簿記がある(日商簿記3級程度)
- エクセル操作:よく使う関数、表計算などの機能や基本操作ができる
- 会計ソフト:問題が起こってもマニュアルを見て対応できる
これらは経理初心者が勉強して身に着けたいスキルレベルです。
つまり初心者は、高いレベルを期待されてはいないので、仕事をする中で、徐々に能力を高めていけばいいわけです。
日々の業務の中で、こつこつ勉強していけば力がついてきますよ。
経理の勉強の方法
経理初心者にとって、悩ましいのは「どこから勉強を始めればいいのか」ということ。
まったく準備もしないまま、いきなり実務に入ると、人によっては高い壁しか感じなく、苦手意識が芽生えます。
経理業務では、「簿記」「エクセル」「会計ソフト」の3つを使えることが、快適に業務をこなすコツといえます。
完璧でなくていいので、基礎知識を順序立てて学ぶことが重要です。
1:簿記
経理の勉強を始めるなら、まずは簿記3級レベルの内容から手をつけるのがいいですよ。
なぜなら、仕訳や帳簿記入などの基本操作は、すべて簿記の知識がベースになっているからです。
簿記3級では、以下のような内容を学びます。
- 取引を仕訳して帳簿に記入する
- 総勘定元帳にまとめて記録する
- 貸借対照表(B/S)や損益計算書(P/L)を作成する
これらを理解しておくと、経理の実務で「今何をしているのか」が自然に分かるようになります。
簿記の知識をつけるのにおすすめするのは、独学で合格可能な日商簿記3級取得を目的とすることです。
勉強したことは、日々の業務と相まって理解が深まりますよ。
2:エクセル
経理に欠かせないツールがエクセルです。
仕訳の集計、帳票の作成、経費データの分析など、日々の業務で頻繁に使用します。
基本操作をマスターしておくだけで、作業スピードと正確性が大きく向上します。
特に習得しておきたい関数や機能は次のとおりです。
分類 | 関数・機能 | 内容 |
---|---|---|
基本関数 | SUM / AVERAGE / COUNT | 合計・平均・件数の計算に使用 |
条件付き | IF / VLOOKUP | 条件による判定やデータ検索に便利 |
集計機能 | SUBTOTAL / ピボットテーブル | 大量データの集計・分析に活用できる |
勉強のコツとしては、実際に手を動かしてダミーのデータで請求書や経費表などを作ってみること。

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きっと理解が深まりますよ。
3:会計ソフト
最後は会計ソフトの基本操作です。
今は会社の経理は、会計ソフトなしでは考えられないので、初めてだから使わないという選択肢はないんです。
とはいえ慣れない会計ソフトを使いこなせるようになるには、経験と時間が必要です。
経理初心者が目指すレベルはズバリ、「問題が発生したらマニュアルをみて対応できる」レベルです。
簿記やエクセルの知識があると、会計ソフトの操作もすぐに慣れるはずです。
経理の勉強の他に意識すべきこと

経理の勉強を始めると、仕訳や会計ソフトの操作といった「数字のスキル」に目が行きがちです。
しかし、実務ではそれ以外にも「人間関係」や「トラブルを防ぐ意識」など、数字以外に意識すべきことがあります。
特に、以下の2つは経理初心者が早いうちに意識しておくべきことです。
追加で意識すべきこと2つ
どちらも「取り立てて経理とは関係ない」と思われがちですが、実は経理の信頼性を高めるために欠かせません。
それぞれ詳しく解説します。
1:コミュニケーション力
経理初心者こそ、積極的なコミュニケーションが大切です。
経理の仕事は一人で黙々と数字を扱うイメージがありますが、実際には他部署とのやり取りが多く、チームで進めることがほとんどです。
情報連携がうまくいかないと、業務が滞ったり、ミスの原因にもなります。
そうならないように、「ホウ・レン・ソウ(報告・連絡・相談)」を普段から意識し、相手が動きやすい伝え方を心がけることがポイント。

私はちょっとのミスをしたときでも速攻で連絡していました。皆さん結構広い気持ちで受け止めてくれて、協力やアドバイスをいただきましたよ。
2:リスク管理意識
経理の仕事は、会社のお金や社員の給与など、とても重要な情報を扱います。
そのため、情報漏洩やデータの誤送信といったトラブルは、会社の信用を失う重大なリスクになります。

ミスを未然に防ぐことは、経理に限らず、会社のリスク管理の観点からめちゃくちゃ重要です。
特に初心者のうちは、メール送信先のミスやファイル添付忘れなど、ヒューマンエラーに気をつけましょう。
経理初心者に限らずだれにでもおこるのが、「うっかりミス」「凡ミス」などのケアレスミスです。
会社としてのリスク管理の他に、個人でも以下のことはおすすめです。
経理としての信頼をキープするには、日々の業務の中でリスク管理の意識を持ち続けることが必要です。
経理の勉強は焦らず順番に進めよう
会計の流れの一部である経理。
この経理業務を快適にこなすには「簿記・エクセル・会計ソフト」の3つのスキルが必要です。
- 簿記:経理の基礎を理解するための土台
- エクセル:作業の正確性とスピードを高めるツール
- 会計ソフト:業務を効率化し、正確な帳簿を作るための必須スキル
とはいえ経理初心者に最初から高いレベルは求められません。
まずは以下のレベルを目標に、自分に何が足りないかを洗い出して勉強するのがいいでしょう。
どれも日々の業務や無料学習サイト(アプリ)を利用することで十分対応できます。
さらに「コミュニケーション力」 と 「リスク管理意識」は、経理業務を円滑に安全に進めるために、また経理が信頼されるために意識すべきことです。
経理の勉強は、焦らず順番に進めることが大切。
完璧を目指すよりも「理解しながら少しずつ慣れること」です。
以上ここまで読んでいただきありがとうございました。