この記事で解決できること
- 経理でコミュニケーションが必要になる理由
- よくあるやり取りとつまずきポイント
- 初心者でもできるシンプルな改善コツ
こんな悩みを解決します。
日商簿記3級、経理・契約5年、給与・社保5年のよんちゃわんが説明いたします。
「経理って、黙って作業する仕事じゃないの?」
そう思っていたのに、実際は確認や説明ばかりで戸惑っていませんか。
経理は、人とのやり取りがうまくいくかどうかで、仕事の進みやすさが大きく変わります。
とはいえ、最初から上手に話す必要はありません。
実際に私も、経理の仕事をするようになってから、業務を上手くこなす要領がわかってきました。
ポイントを押さえれば、ぐっと楽になりますよ。
記事の前半は経理にコミュニケーション能力が必要な理由を、後半では快適に経理をこなすスキルを身に着ける方法について解説します。
経理にコミュニケーション能力が必要な理由3つ

経理は数字を扱う仕事ですが、黙って黙々と作業するというよりも、実際は人とのやり取りが多いイメージです。
ここでは、経理にコミュニケーション能力が必要な理由を3つに分けて解説します。
全部署が相手
経理は、会社のお金の動きをすべて記録するため、全部署、全職員と関わることになります。
実際に実務では、請求書や経費精算の内容だけでは判断できない場面が多くあります。
その場合は、担当者に直接確認しなければなりません。
社内とはいえ知らない人と話すって?
そう、逃げられません。
相手によって知識や考え方が異なるため、伝え方を工夫することが重要です。
そのため専門用語を多用しないとか、忙しい相手には要点だけを伝えるといった配慮が必要になります。
正しい情報が必要
経理では、正確な処理を行うために、数字だけでなく背景情報まで把握する必要があります。
なぜなら正確な経理処理をするために、その支払いの内容や経緯を理解しなければならないからです。
たとえば、同じ金額でも「備品購入」と「外注費」では処理方法が変わります。
書類だけでは判断できない場合、担当者に確認することで初めて正しい処理が可能になります。
- 金額だけで判断しない
- 用途や背景まで確認する
- 不明点はその場で解消する
こうした意識を持つと、ミスの防止にもなります。
曖昧では通らない
経理の仕事は、法律や会計ルールに基づいて行われます。
そのため、曖昧な判断や感覚的な処理は認められません。
正確な経理処理を求められる立場なんです。
また、経費精算の差し戻しや否認など、厳しい対応が必要な場面もあるため、そこで伝え方を間違えると、誤解や反発など相手との関係が気まずくなる恐れがあります。
たとえば、「この処理は通常やらないんです」とだけ伝えても、納得は得られず、かえってこじれるかもしれません。
一方で、「会社のルール上、この処理は認められていません」と背景も伝えると、納得感が生まれます。
曖昧さを残さず、かつ相手に配慮した伝え方を意識することで、トラブルを防ぎながら業務を円滑に進められます。
経理で必要なコミュニケーションの場面

経理の仕事では、日々さまざまな場面でやり取りが発生します。
基本は社内でのやりとりが中心ですが、状況に応じて外部とも関わります。
例えば初心者がつまずきやすい代表的なコミュニケーションの具体的な場面として次の5つがあります。
それぞれ解説しましょう。
振込先情報の不備
振込先情報に不備がある場合、直ぐに確認が必要です。
なぜなら情報が不足したままでは、正確な支払い処理ができないからです。
たとえば出張旅費の精算で口座番号が不足しているケースなど。
このまま処理を進めると、振込エラーや支払い遅延が予想されるため、当該社員へすぐに連絡を取り、正しい情報を確認する必要があります。
対応が遅れると、月次業務全体に影響が出るので、小さな確認でも後回しにできないわけです。
ミスの報告
ミスに気づいたら、すぐに関係者に伝えましょう。
ぐずぐずしていると、影響範囲が広がる可能性があるためです。
たとえば、仕訳ミスや二重計上に後から気づいた場合、すぐに関連部署や上司へ報告します。
早期に情報共有することで、修正対応や影響の最小化につながります。
自己判断で修正するのでもなく、まず報告。情報共有後に修正するのがベスト。
ミスは起こるものです。
ミスをしたら、正確に伝えることが信頼につながります。
業務フロー変更の課内共有
業務フローの変更は、必ずチーム内で共有する必要があります。
なぜなら情報共有ができていないと、ミスや作業の停滞につながるからです。
変更点を課内でしっかり伝えないと、新しい業務フローへの切り替えが上手くできず、結果として、差し戻しや再処理が増え、業務効率が下がります。
また情報共有の際は、変更内容は「何が変わったのか」「どう対応すればよいのか」を具体的に伝えることが大切です。
会計システムの改善依頼
日々の業務を効率化するためには、システム改善の提案も重要です。
なぜなら使いにくい点を放置すると、無駄な作業が増えるからです。
たとえば、入力項目が多すぎる、エラーが分かりにくいといった問題がある場合は、課内で共有し、必要に応じて外注先やシステム担当へ相談します。
積極的に動くことで、業務の負担が軽減されます。
処理方法の説明
イレギュラーな処理が発生した場合は、相手に納得してもらえる説明が必要です。
なぜなら理解されないまま進めると、後からトラブルになるからです。
たとえば、通常とは異なる経費処理を行う必要がある場合、「なぜこの処理になるのか」を分かりやすく伝えることが求められます。
専門用語はあえて多用せず、相手の立場に合わせて分かりやすく説明する工夫が必要です。
「なぜこの処理なのか」「どんな影響があるのか」を整理して伝えると、納得感が高まりますよ。
結果として、スムーズに業務が進みます。
コミュニケーション能力があると良いこと2つ
経理は正確さが求められる仕事ですが、コミュニケーション次第で業務のやりやすさは変わります。
普段のやり取りがスムーズになると、情報収集や問題対応が一気に楽になりますよ。
ここでは、実務で実感しやすいメリットとして次の2つを紹介します。
先回りできる
普段から他部署と関係を築いていると、仕事を先回りして進めやすくなります。
なぜなら雑談の中でも情報が入るため、事前に対応のイメージができるからです。
たとえば、新しい施策や取引の話を早い段階で聞けたとします。
この時点で経理としての注意点を整理できれば、後の処理がスムーズになりますよね。
たとえ厄介な内容であっても、事前に事情を知っていれば準備ができるというわけです。
逆に、請求書が届いて初めて知ると、タイミングによっては確認作業が予想以上の負担になるかもしれません。
担当者が不在の場合は、さらに時間がかかります。
情報収集が楽:払い過ぎを修正する(体験談)

気軽に話せる関係があると、情報収集のハードルが一気に下がります。
小さな疑問でもすぐに確認できるため、ミスの発見や修正がしやすくなります。
私の体験として、社外の人に出張旅費を払い過ぎたケースがありました。
担当部署が旅費の払い過ぎに気づき、人事課に相談があり、人事から経理課に修正方法の相談がありました。
結局、相手から払い過ぎた分を返金してもらい解決したわけですが、そこに至るまでには、担当部署が相手に対して謝罪と丁寧な説明をしたことは忘れてはいけません。
ミスをした担当部署が外部対応をするのは当たり前ですが、ミスを修正する連携プレーは普段からコミュニケーションが取れていてこそです。
修正手順は人事課と経理課で話ができていたので、相手からの返金が確認できたらパッパッと処理してしまいました。
たとえ浅いコミュニケーションでも普段からとっていると、話の糸口を見つけるのが上手くなる。
コミュニケーション能力を伸ばすコツ 3つ

コミュニケーション能力は1日、2日で身につくものではありません。
日々のちょっとした意識と行動の積み重ねが大切です。
ここでは、経理初心者でもすぐ実践できる3つのコツを紹介します。
普段から部内外の人と話す
日頃から部内外の人と会話しておくと、業務が一気に進めやすくなります。
顔見知りが増えるだけで、相談や確認のハードルが下がるためです。
たとえば、各部署に1人でも話せる相手がいると安心ですよね。
ちょっとした確認がすぐ終わります。
一方で知り合いが一人もいない場合、尋ねる相手を探すだけで時間を消耗します。
- 雑談レベルでもOK
- 名前と業務内容を覚える
- 軽い挨拶を続ける
こうした積み重ねが効いてきます。
コミュニケーション上手な人の話し方や距離感を真似るのもあり。
相手の話を聞く
「話し上手は聞き上手」とも言われるように、相手の話をしっかり受け止める姿勢が信頼につながります。
たとえば、経費精算の確認時を考えてみても、相手の事情を聞くことで、適切な対応が見えてきます。
背景を理解すると、相手への配慮がある伝え方ができて、相手も協力的になりますよね。
その結果、必要な情報をスムーズに引き出せるようになります。
これは日々のやり取りの中で意識したいポイントです。
相手の立場や状況を考えて話す
相手の立場を意識して伝え方を変えると、理解されやすくなります。
同じ内容でも、相手によって最適な説明は異なるためです。
たとえば、申請する側と承認する側では、気にするポイントが違います。
申請者には入力方法を丁寧に説明し、承認者にはチェックの観点を伝える必要があります。
また、経理以外の人に専門用語はあまり使わないほうがいいかも。
「仕訳する」→「○○費を計上する」
こう言い換えると理解しやすくなる。
少しの工夫で伝わり方は大きく変わるので、相手の状況を想像しながら話してみましょう。
無駄なやり直しやミスを防げます。
経理で必要な他のスキル3つ

経理ではコミュニケーション能力に加えて、実務をやりやすくするスキルも重要です。
ここでは、初心者が習得したい3つのスキルを解説します。
エクセル
エクセルは、経理業務を効率化するために欠かせないツールです。
会計システムだけでは対応できない作業を補う役割があります。
たとえば、データの集計やチェック作業ではエクセルが活躍します。
関数(計算を自動化する機能)を使えば、手作業のミスを減らせます。
ピボットテーブルを使うと、大量のデータも整理しやすくなります。
こうした機能を使いこなすことで、作業時間が大きく短縮され、経理業務を効率的に進めることができます。
経理に必要なスキルについては、こちらの記事も読んでみてください。
会計システム
現在の経理業務では、会計システムの操作スキルが必須です。
なぜなら多くの企業で会計ソフトやアプリが導入されているからです。
仕訳入力や帳簿管理、決算処理などは、基本的にシステム上で行いますが、操作に慣れていないと、処理スピードが落ちるだけでなく、ミスにもつながります。
またシステムごとに操作方法が違うので、実務の中で少しずつ慣れることが大切です。
問題が起きても、マニュアルを読めば何とか対処できるくらいにまでになるのが一つの目安でしょう。
日々の業務をスムーズに進めるためにも、会計システムへの理解は早めに深めておきたいポイントです。
簿記
簿記の知識は、経理業務のベースとなるスキルです。
会計システムがあっても、内容を理解していなければ正しい処理はできません。
簿記とは、お金の流れを記録する技術のことで、この知識があると、仕訳の意味や財務データの内容を正しく理解できます。
会計システムに入力ミスがあった場合でも、早い時点でミスに気づけるのは簿記の知識があるからこそです。
また業務全体の流れが見えるようになるため、仕事の理解が深まります。
結果として、判断スピードや正確性の向上にもつながります。
まとめ|コミュニケーションを意識すれば経理業務は快適に行える
経理は「黙々と数字を見る仕事」と思われがちですが、実際は人とのやり取りが多い仕事です。
正しく処理するには、内容を聞いたり、分かりやすく伝えたりする場面が必ず出てきます。
コミュニケーションを意識すると、
- 事前に情報が分かって準備できる
- ミスにすぐ気づいて対応できる
- 仕事がスムーズに進む
といった変化が生まれます。
まずは難しく考えず、「少し話す・しっかり聞く」からでOKです。
これだけでも、経理の仕事はぐっとやりやすくなります。
以上ここまで読んでいただきありがとうございました。