この記事で解決できること
- 経理業務でエクセルが必要な理由が知りたい
- 会計ソフトだけじゃ経理業務はできないの?
- 経理初心者に必要なエクセルの勉強方法が知りたい
こんな悩みを解決します。
日商簿記3級、経理・契約5年、給与・社保5年のよんちゃわんが説明いたします。
経理の現場では、会計ソフトだけでは対応しきれない作業も多く、エクセルは補助的ツールとして幅広く使われています。
とはいえ、エクセルは詳しくないので、どこまで覚えればいいのかわからないという人もいるはず。
当時経理初心者だった私も戸惑いました。
でも実務に入って間もなくポイントがつかめましたよ。
この記事では、経理初心者がエクセルで困らないための考え方と実務目線のポイントを分かりやすく解説します。
記事の前半では経理業務でエクセルが必要なわけについて、記事の後半ではエクセルの取り組み方について解説します。
経理でエクセルが必要なわけ

会社の経理業務ではエクセルがよく使われます。
なぜなら経理の仕事とエクセルの特性がとても合っていて、会計ソフトだけでは補えない業務をカバーできるからです。
エクセルは表計算ソフトとして集計・計算・分析ができます。
エクセルの数式や関数を使えば、手作業でする計算も自動化できるなど、業務を効率よく進められます。
また、別のシステムから出力したデータを加工して、必要な資料を作成することもできます。
このように特定の用途に限定されずさまざまな場面や目的で使えるので、情報のやり取りの多い経理業務においてエクセルは欠かせないわけです。
エクセルを使うメリット3つ
すでに多くの会社で導入されており、追加コストをかけずに使えるエクセルですが、入力・集計・分析・共有まで一つのツールで完結できる点は魅力です。
経理業務でエクセルを使うメリットをサクッと3つにまとめました。
カスタマイズしやすい
エクセルの大きな強みは、担当者に合わせて自由にカスタマイズできる点です。
決まった形式しか使えない会計ソフトと比べると、エクセルは表の形や計算方法を自分で調整できるなど自由度がグッと上がります。
そのため経理初心者にとってもエクセルは、セルに数式を入れたり、項目を追加・削除したりと、業務内容に応じて自分でフォーマットできるので、安心して取り組めるツールです。
まずは簡単な合計計算から始めて、徐々に複雑な管理表へ発展させていくといいですよ。
業務別の管理がしやすい
エクセルは経理業務を目的ごとに分けて管理しやすいツールです。
たとえばシートを分けることで、作業内容を整理でき、ミスの防止にもつながります。
たとえば請求書管理、売上集計、経費精算などを別々のシートで管理するとこんな感じ。

業務ごとに情報をまとめることで、どこに何が書いてあるのかが一目で分かります。
タブの色を変えると視覚的に判別しやすい。
共有できる
エクセルは、社内外でのデータ共有がしやすい点も大きなメリットです。
もはや説明は不要でしょう。多くの人が使い慣れているからです。
つまりエクセルは会社の他部署でも広く使われており、ファイル形式も共通しているので、経理が作成した資料を、そのまま上司や他部署へ渡せるわけです。
エクセルを使うデメリット
とても便利なエクセルですが、会社の経理業務でエクセルを使う場合は、注意点も理解しておく必要があります。
エクセルは柔軟で扱いやすい反面、使い方を誤ると業務負担やミスの原因になりやすいからです。
ご存じの通り、会計ソフトと違ってエクセルは経理専用に設計されていません。
そのため経理業務で使うにあたっては、専用フォームがなく担当者におまかせの部分が多いため、経理初心者ほど負担に感じるかもしれません。
そのため次の3つを理解しておきましょう。
一から作成が必要
エクセルで帳簿や管理表を管理する場合、一から作成する必要があります。
なぜならエクセルは、会計ソフトのように最初から完成された形が用意されていないからです。
自由にカスタマイズできるということは、どんな項目が必要か、どのように計算するかを自分で考える負担が生じるということ。
例えば、経費一覧や売上管理表を作る場合でも、計算式やレイアウト設計で本来の経理業務よりもエクセル作業に時間を取られてしまう可能性があります。
業種によってエクセルで作成する管理表も違ったりするの?
業種や会社の業務のやり方で、作成する管理表の種類も数も違うでしょうね。
エクセルで管理簿を一から作成なんて不安しかない。
さすがに途中から業務に参加した経理初心者に、いきなり部内で共有する管理簿を作成するリクエストはないと思うよ。
まずは日々の業務の中で、自分の担当業務で備忘録的にエクセル表を作成して慣れていくのはどうでしょう。
法改正やルール変更は手作業
エクセルは、法改正や社内ルールの変更があった場合、すべて手作業で対応する必要があります。
理由は、会計ソフトのように自動で更新されないためです。
もし税率変更や処理方法の見直しがあっても、エクセルは自動反映されないので、計算式や表の構成を自分で直さなければなりません。
以下の2つを意識するといいですよ。
- 法改正やルール変更については、日頃よりアンテナを張っておく。
- 関連するシートは、漏れなく変更対応する。
更新履歴が分からない
エクセルは、更新履歴(誰が・いつ・どこを修正したか)が分からないので、ファイルが最新の常態かどうかが確認できません。
なぜならファイルは上書き保存がされるため、そのままでは変更履歴が自然に消えてしまうからです。
個人的なファイルであれば問題になる可能性は低いですが、複数人で共有している場合は管理がしづらくなります。
例えば、数字が変わっていても「なぜ変わったのか」が分からないケースがあります。
数字を扱う経理業務としては無視することはできないので、時間をかけても原因を確認する必要があります。
あまり効率的ではないですね。
対応策としては、該当するセルに吹き出しコメントをつけたり、別シートで変更履歴を管理するなどがあります。
具体的なエクセルの使用場面
会社の経理ではエクセルが「日常業務」と「分析業務」の両方で幅広く使われています。
前にも言いましたが、エクセルは会計ソフトの補助ツールとして使われることが多いです。
理由は、会計システムだけでは対応しきれない細かな管理や、目的に応じた資料作成が必要になるからです。
エクセルなら、必要な項目だけを抜き出したり、形式を自由に変えたりできます。
データを加工するのは、やっぱりエクセルです。
別ソフトから取り出したデータをエクセルで加工(実体験)
私が実際に担当していた月次業務にこんなのがありました。
入金報告書の作成です。
ファイルメーカー → 前月入金データ書き出し → エクセルに取り込んで入金報告書作成
※ファイルメーカー:データベース管理ソフト。専門知識がなくても業務システムを構築できる。
この作業が必要な理由は、ファイルメーカーには入金データが正確に保存されていますが、そのままでは上司や他部署に伝えにくいからです。
そこで必要なデータだけを書き出し、エクセルで並べ替えや合計を行い報告書を作成します。
加工の内容
- 取引内容別シートで整理
- 各シート内の集計表作成
- まとめ集計シート作成
エクセルの勉強方法

ではエクセルを補助ツールとして活用するために必要な基本操作や関数は、どう勉強すればいいのでしょうか。
もし経理初心者がエクセルを学ぶなら、目的を意識して段階的に学ぶことをおすすめします。
なぜならエクセルは基本操作から高度な操作まで数が多く、やみくもに覚えようとすると挫折しやすくなるからです。
そのため経理業務でよく使う操作や関数にしぼり、業務で使いながら慣れていきましょう。
もう一度言いますがすべてを網羅する必要はありません。
合計や条件集計、検索など、日常業務で使うものから5つピックアップしました。
| 関数 | 内容 | 使用場面 |
|---|---|---|
| VLOOKUP | 探したい値を指定範囲で検索すると、対応する値を返す。 | 職員コード1023の人の「氏名」を表から探す。 |
| SUMIF | 条件を満たす数字だけを合計する。 | 条件に合う経費を合計する。 |
| SUM | 合計を計算する。 | 入金や経費を合計する。 |
| COUNTIF | 条件を満たす値をカウントする。 | 条件に合う商品の数をカウントする。 |
| ROUND | 数値を指定した桁数に四捨五入する。 | 金額や数字を特定の桁数に四捨五入する。 |
経理初心者は、実務目線で必要な操作に取り組むといいですよ。
そこで効率的にエクセルを身に着ける方法を2つ紹介します。
効率的にエクセルを身につける方法2つ
無料学習サイト
エクセルの基本操作や関数の基礎を身につけるには、無料学習サイトの活用がおすすめです。
なぜなら費用をかけずに、自分のペースで学習できるからです。
実際に多くの無料サイトでは、基本操作からよく使う関数まで、図解つきで解説されています。
無料サイトで解説される操作を、自分のPCで自分で手を動かして再現できるので、エクセル操作が身についていくのを実感できます。
私のおすすめはBe COOL Users。理由は、①知りたい操作が見つけやすい ②段階的に学習もできる。
本
エクセルの基本操作や関数を体系的に学びたい場合は、本を使った学習が効果的です。
経理に必要な操作や関数も、順番に読み進めることで知識がつながりやすいので、操作も理解も深まります。
実務に直結した説明も多く、必要な時にすぐチェックできるのもうれしいポイントです。
経理経験者のおすすめエクセルなら、経理の現場で最短で効果出せそう。
まとめ
会社の経理業務では、エクセルは会計ソフトを補助するツールとして欠かせません。
会計ソフトだけでは補えない業務(データ加工・整理・報告資料の作成など)をエクセルでカバーします。
とはいえエクセルは自由度が高く便利な半面、作成や管理は手間で注意も必要です。
そのため経理初心者は、無料学習サイトや本を活用しながら、実務で必要な操作から少しずつ身につけていくといいでしょう。
経理業務を効率よく行うためにも、是非エクセルを味方につけましょう。
以上ここまで読んでいただきありがとうございました。